カメラを扱っている人であれば、”F値”や”絞り値”といった用語を1度は耳にしたことがあるのではないでしょうか?
ですが、聞いたことはあっても、実際よく分からないからそのまま…って方も多いのでは?
F値(絞り値)を理解することで、カメラがもっと楽しくなりますので、今回はなるべく分かりやすく簡単にお伝えしていけたらと思います!
1.F値(絞り)とは?
まずF値(絞り)っていうのは、レンズから入って来る光の量を調節する部分になります。
レンズに内蔵されていて、それが開いたり閉じたりすることで調節することができます。この開け閉めすることのできる部分を”絞り”といいます!そして、この開け閉めした程度を表す数値が”F値”と呼ばれているのです。
ただ正直、F値にはF2.8やF5.6、F8、F11…と中途半端な数字が多いので
ここでよく分からなくて挫折する人も多いのではないでしょうか?
でも大丈夫です!!!
F値は小さい数値だとこのようになる!大きい数値だとこのようになる!と大まかに覚えておくだけでも写真を撮る時に大活躍のため、是非覚えて帰ってください!
2.F値(絞り)の大小による違い
F値(絞り)の大小によって、どんな違いがあるの?って感じると思います。
一般的に、F値の数字が小さい値ほど絞りは大きく開き、沢山の光を取り込めます。逆にF値の数字が大きい値ほど絞りは小さく閉じ、取り込む光の量は少なくなります!
また、よく背景がボケた写真を見かけることも多くあると思います!あのボケ感のある写真の撮り方に関しても、F値が非常に重要となってきます!
3.F値(絞り)の違いによる写り方の違い
では実際に異なったF値で撮った2枚の写真をもとに説明します。
上の写真はF値をF1.6に設定して撮影した写真です。
F値が小さく光を沢山取り込むことが出来るので、全体的に写真は明るくなります!
(※写真の明るさを構成する要素は他にもありますので、別の記事で解説します)
そして1番重要なのですが、ピントの合ったペットボトル以外の背景はボケているのがわかると思います!このボケ感はF値を小さくした時にの特徴であり、被写体を強調させたい時などに、よくF値を小さく撮影します。
上の写真はF値をF16に設定して撮影した写真です。
1枚目の写真と違って少し写真の明るさは暗く写っていると思います。
そして背景がはっきり見えており、全体的にシャープな感じの写真になっています!被写体だけでなく、背景全体もはっきり見せたい時や風景写真を撮影するときは比較的大きめのF値で撮影することが多いです。
4.F値(絞り)とボケの関係
F値には光の取り込む量を調整するだけでなく、被写体深度を調整する役割を持ちます。
被写体深度とは、ピントを合わせた被写体の前後のピントが合っているように見える範囲のことです。被写体深度は”浅い””深い”と表現され、被写体深度が浅い=ピントが合っている領域が狭く、ボケ感のある写真。被写体深度が深い=ピントが合っている領域が広く、全体的にハッキリとした写真になります。
この被写体深度を決める要素ですが、F値の他に”焦点距離”と”被写体との距離”の3つがあります。
(※被写体深度についての解説は、別記事で行います)
こちらの写真はF2.8で撮影しています。
F値が低いので被写体深度は浅くなり、ピントが合っている葉っぱ以外はボケて見えると思います。
被写体を強調したい撮影やマクロ撮影などは、F値を低く設定することも多いです。
こちらの写真はF8で撮影しています。
F値が高いので被写体深度は深くなります。ピントの合う範囲が広く全体的にはっきりとした写真になっていると思います。
主に風景など全体をはっきりと見せたい場合は、F値を高く設定することが多いです。
5.レンズによってF値(絞り)は違う?
実はF値はレンズによって最小の値が決まっています!単焦点レンズと呼ばれるレンズはズームが出来ない分、小さいF値に設定できるものが多く、F値の小さいレンズは一般的に明るいレンズと呼ばれています。
一方、ズームレンズはF値の最小が単焦点レンズほど小さくなく、望遠側になるにつれてF値の値は大きくなってしまいます。
このレンズごとに決まっているF値のことを”絞り開放値”と呼ばれています。
上の写真の赤丸で記している部分に書いてある16mm 1:1.4の数字ですが
16mmはレンズの焦点距離。1:1.4はレンズの口径比になります(口径比=最大絞り)
実際にレンズを購入する際は、商品名についているF◯◯を参考にするか、上記の口径比を参考に購入を検討してみてください!
6.まとめ
1.F値はレンズに入る光の量を調整。
2.F値が小さい→絞りは大きく。
3.F値が大きい→絞りは小さく。
4.F値が小さい→ボケ感が強い写真。
5.F値が大きい→くっきりした写真。
6.被写体深度浅い→被写体前後のピントの合う領域が狭い。
7.被写体深度深い→被写体前後のピントの合う領域が広い。
8.撮影する物に応じてF値を変える。
9.レンズ毎によって、F値の最小は決まっている。
以上を参考に、ぜひAvモード(絞り値優先モード)で撮影してみて下さい!
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